防災の日によせて
本日、9月1日は防災の日です。関東大震災が発生し、台風シーズンの始まりの時期でもあることから制定されました。
日本は、国土の面積に比して自然災害が多いと言われています。内閣府のWebサイトによると、過去5年に激甚災害に指定された災害だけでも22件あります。
過去5年の激甚災害の指定状況一覧
https://www.bousai.go.jp/taisaku/gekijinhukko/list.html
14年前の東日本大震災以降について、AIに代表的な激甚災害をピックアップさせたところ、熊本地震、北海道胆振東部地震、能登半島地震、平成27年9月関東・東北豪雨、平成30年7月豪雨(西日本豪雨)、令和元年東日本台風(台風第19号)、令和2年7月豪雨(2020年)と皆様の記憶に残っている災害も多いのではないでしょうか。東日本大震災から14年経った今年3月11日の当社代表 大石 のnote.comでは当日のことを振り返りつつ国土交通省東北地方整備局の書籍を紹介し、「備えていたことしか、役には立たなかった。備えていただけでは、十分ではなかった。」という教訓を記しています。
note.com 大石憲且
https://note.com/noishi/n/n324fc4a1ad61
まだ記憶に新しい能登半島地震を振り返り、今年2月に総務省は「令和6年能登半島地震対応の経験等に基づく 災害時の通信確保に向けた検討」を発表しました。
令和6年能登半島地震対応の経験等に基づく 災害時の通信確保に向けた検討
https://www.soumu.go.jp/main_content/000994798.pdf
この中では何度か前述の教訓「備えていたことしか、役には立たなかった。備えていただけでは、十分ではなかった。」に当てはまることが記載されています。そしてそれを受けて災害時の通信確保に向けて被災地での共助を推進する「通信復旧支援士(仮)」の計画を提唱しています。「地域の力」で、自らの地域の災害への即応体制を整備しつつ人材育成を行うことが狙いです。
当社製品「ポジモ」はこれまでに、熊本地震と北海道胆振東部地震の避難所で被災者の皆様にFree Wi-Fiを提供していました。また、能登半島地震では被災地支援を行うNPOの方々がポジモを活用してくださいました。一方、これらいずれの事例でも被災地にポジモを届けるまでに、3日以上の日数を要していました。総務省の資料にもあるように「外部からの支援にはどうしても時間がかかってしまう」のです。
この反省と、「備えていたことしか、役には立たなかった。備えていただけでは、十分ではなかった。」という教訓を活かして「ポジモ村人化計画」というプロジェクトに取り組んでいます。
JAIPA第239回地域ISP部会での発表
https://www.nextech.co.jp/info/20250414/
「ポジモを備えて日常の機会の中でポジモを活用して災害に備えよう。」「災害時には自治体職員でなくてもポジモを起動できるようになろう。」という狙いのプロジェクトです。年に2回協賛しているJANOG Meetingの協賛ブースでこのプロジェクトを紹介していますが、多数の方々が「ポジモや衛星インターネットを備えて地域の力で発災直後の臨時通信(インターネット)を整備・運用する」べきだと考えていらっしゃいました。
前述の総務省資料にも記載されている通り「災害時の被災者・災害対策要員へのインターネット環境構築は、今後「普通のこと」になる時代」に向けて、ポジモを災害時に、発災直後から活用できるように私たちは製品開発、啓蒙活動に邁進しています。